リクガメの飼い方
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リクガメの甲羅について知ろう

カメの甲羅にはたくさんの秘密があります。その構造を良く知り、甲羅の健康を守ってあげよう

甲羅の材質と構造

カメの甲羅は、背中側を「背甲」、腹側を「腹甲」と呼び、これが脇の骨橋でつながっています。甲羅の土台になっているのが「骨甲板」。骨のように硬くなった皮膚と、骨の一部からできています。この土台に、人間の爪と同じようなケラチン質でできた「角質甲板」が張りつき、甲羅は頑丈な二重構造になってるんですよ。

リクガメの背甲をよく見て下さい。たくさんのパーツから出来てますよね。そのパーツにはそれぞれ、項甲板、椎甲板、肋甲板、縁甲板、臀甲板と名前がついていて、数も決まってます。腹甲も同じ。頭から、喉甲板、肩甲板、腋下甲板、胸甲板、腹甲板、股甲板、肛甲板と呼び、尾に向かって左右が対になってるんです。これは他のカメでも同じなので、今度リクガメ以外のカメを見ることがあったら、比べてみて下さい。

リクガメの甲羅の材料

この甲羅を作るため、カメには多くのカルシウムが必要になってきます。そしてカルシウムを効率的に吸収するために必要なのがビタミンD3。カルシウムやビタミンのサプリメントをうまく使って補います。

また、ビタミンD3を体内で作るには、太陽光に含まれる紫外線も必要。人間には嫌われる紫外線ですがカメには必要不可欠です。だから大事なのが日光浴。外に出せる季節は日光浴をさせてあげて下さい。冬季や寒い時期は紫外線UVBライトを代用して、大事なリクガメの甲羅を守ってあげましょう。

リクガメの甲羅の模様

リクガメの甲羅といえば、なんといってもその背甲の模様。この独特の模様がリクガメの種類を表し、区別するのに役立ちます。でもその模様は、ただのオシャレではありません。リクガメが敵から身を守るための大事な道具になってるんです。

たとえばホシガメ。放射線状の美しい星模様はパッと見かなり派手に見えるけど、草の中に隠れると完璧に背景に溶け込んで絶好のカムフラージュになるんです。それから豹のような模様のヒョウモンリクガメ。あえて天敵の豹の模様を真似ることでサバンナで生き抜くことができているのかもしれません。

リクガメの甲羅の内側

甲羅の内側はどうなっているのでしょうか。背甲のすぐ下に、まるでドームのような大きな肺があります。その肺はとても大きいので吸い込んだ空気が冷たいとすぐにリクガメの体温自体が下がってしまいます。背甲の上からライトで温めたり、腹甲側からホットヒーターで温めたりすることも大事だけど、鼻から肺に入る空気が冷えていれば体温はなかなか上がりません。

特に仔ガメの場合は、まだ抵抗力も弱く病気にもかかりやすいもの。鼻水が出ていれば肺炎、なんて可能性もありますから、寒い時期は部屋に暖房を入れたりして、とにかくリクガメにとって快適な室温を保つことが大切です。