リクガメの飼い方
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繁殖は危険性を認識しよう

リクガメの繁殖にはリスクが伴います。安易に始めるのではなくよく考えましょう。

リクガメの交尾は難しい

まず、繁殖を目的にしてオスとメスの仔ガメを飼い始めることはできません。幼体時にはオスメスの区別がつかないからです。区別がはっきりしてくるのは、自然下では10年以上と言われますが、飼育下ではだいたい3年ほどで成熟してオスとメスの区別がつくようになるようです。年数というよりはリクガメの大きさが関係しているようです。

成体のオスとメスを揃えたとしても、交尾させるのはとても難しいことです。発情には日照時間や温度変化が関係しており、2匹揃ってもすぐ交尾するわけでありません。相性もあります。そもそも野生のリクガメは単独で行動していますからオスとメスが偶然出会うこと自体あまりないのです。どうしても繁殖させたいなら、1匹ずつではなくメス4匹オス2匹など複数飼いしたほうが可能性は高いでしょう。

産卵・孵化の難しさ

たとえうまく交尾しても、メスの栄養状態によっては健康な卵を産むことができません。温度や湿度の管理はもちろん、エサにも気を配り、異常がないか日々チェックしなければなりません。

産卵しても日本の気候では自然の孵化はできないので、人工的に孵化させる設備を整えるか人工孵化器を用意して卵を温めます。何週間もかかるのでかなりの長期戦になります

仔ガメの飼育の難しさ

仔ガメは成体に比べて免疫力が非常に弱く、すぐ病気にかかったり死んでしまいます。成体と分け、専用のケージに入れて細心の注意を払って育てなければなりません

またリクガメは1度に10個ほどの卵を産むことがありますが、全部孵化したとして最後まで責任を持ってすべて飼うことができるか、里子に出すなどのあてはあるか、なども考えておかなければなりません